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2008年06月19日

平和の詩

平和の詩

23日の慰霊の日を前にアップするネタが自然と関連づいてしまいますが。。。

慰霊の日当日に糸満市の平和記念公園で開かれる「沖縄全戦没者追悼式」で
『世界を見つめる目』と題し、「平和の詩」が朗読されるらしい。

その 『世界を見つめる目』 を書き、朗読するのが小学4年生の男の子。

18日付の沖縄タイムス紙に紹介されていたんだけど、
あまりにも素晴らしかったので・・・


『世界を見つめる目』
      喜納 英佑(読谷小4年)

やせっぽっちの男の子が
ほほえみながら、僕を見つめた
テレビの画面の中で・・・
僕も男の子を見つめた
どんな事があったの?
何があったの?
何も食べる物がないんだ
でも、僕は生きたい
くるしいけど、あきらめない
ぼく がんばるよ
えがおが あふれる
生きる人間の力強さを感じた
ぼくは 真実を見つめる目を
持ちたいと思った

     悲しそうな目をした女の子が
     なみだをうかべながら、ぼくを見つめた
     テレビの画面の中で
     僕もその女の子を見つめた
     なぜ、悲しい顔をしているの?
     なぜ、ないているの?
     せんそうで、家族もいなくなっちゃった
     家も 友達も
     全部、全部なくなっちゃった
     悲しいよ さびしいよ
     どうすればいいの 助けて
     大切なものをなくした人間の弱さを感じた
     ぼくは 涙をふいてあげる
     やさしい手を持ちたいと思った
     
きずだらけの男の人が
苦しそうな顔をして ぼくを見つめた
本の写真の中で・・・
ぼくも男の人を見つめた
どうしたの?
いたいでしょ 大じょうぶ?
あらそいからは なにも生まれはしない
おたがいにきずつくだけ
にくしみがつのるだけ
人間のおかしたあやまちの大きさを感じた
ぼくは やさしくてあてしてあげる
あたたかい心を持ちたいと思った

     ぼくのとなりで
     おじいちゃんが
     自分の目で見てきたできごとを
     ぼくに伝えた
     苦しかったせんそうのできごと
     おばあちゃんが
     自分が体験してきたできごとを
     ぼくに伝えた
     こわかた そかい先でのできごと
     お父さんが
     自分で聞いたできごとを
     ぼくに伝えた
     食べる物がなく 苦しんでいる人がいる事
     家がなく つらい思いをしている人がいる事
     家族とはなればなれなってしまっている人
     ざんこくでひさんなできごと
     悲しくなった つらくなった
     お母さんが何も言わず
     ぼくをだきしめた
     むねがいっぱいになった
     あたたかいぬくもりが
     ずっとずっと ぼくの中にのこった

みんながしあわせになれるように
ぼくは、
世の中をしっかりと見つめ
世の中の声に耳をかたむけたい
そしていつまでも
やさしい手と
あたたかい心を持っていたい 




Posted by 流求茶館 at 15:12│Comments(2)
この記事へのコメント
胸をうたれる詩ですね。文章もとても上手ですが内容にはっとさせられました。

大人の私は毎年慰霊の日を経験して、この少年より知識もあるはずなのに、日々の生活に忙殺されて平和を求める感覚が鈍ってきているのが恥ずかしいです。この少年のようにまっすぐ向き合わなければいけないなーと思いました。
紹介くださってありがとうございます
Posted by 蓮女 at 2008年06月19日 20:07
>蓮女さん
ほんと胸をうたれます。
僕も読んでドキッとしてなにか考えさせられました。
感覚が鈍ってきている・・・
たしかに自分もそういうとこあります。
ドキッとした自分に、こういう気持ち 「忘れてはいないんだ」 
と少し安心してみたりしたことにまた恥ずかしさあり。です。
Posted by pon at 2008年06月20日 20:36
 
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